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プロレスの味わい 世界から地方に来て幸せになった男
¥1,650
世界最大の団体、アメリカ「WWE」のスターにして、今は福岡の「九州プロレス」に所属。数々著作があり「文豪レスラー」の異名を持つプロレスラー・TAJIRIによる珠玉のエッセー集。 プロレスラーを目指した大学生の頃、メキシコでの貧乏修業時代からアメリカでの成功、そして帰国後の福岡への移住-。博多の街を自転車で駆け回るレスラーが、かつてのこと、日々の考え、未来の展望までを軽妙なタッチでつづる。 夜な夜な繰り出す街の酒場。九州プロレス所属レスラーとしての日々。今も海外を飛び回り、世界各地でプロレスをして、文章も書く。場所も関係ない。自分なりの一歩を踏み出すことで、人生は動き出していくのだ。 西日本新聞への連載を加筆・修正し、多くの書き下ろしも収録した全78編。 <著者プロフィール> TAJIRI(タジリ) 1970年生まれ。熊本県玉名市出身。 94年、IWAジャパンでデビュー。メキシコに渡り、アメリカ・ECWに移籍したのちに、世界的プロレス団体「WWE」に入団して活躍する。 帰国後はハッスルに所属、SMASHなどを率いた。2017年にWWEに復帰するもケガで退団。その後、全日本プロレスを経て、23年1月から九州プロレス所属。作家・エッセイストとしての顔も持ち、著書に『真・プロレスラーは観客に何を見せているのか』(徳間文庫)『戦争とプロレス』(徳間書店)『少年とリング屋』(イースト・プレス)など。 TAJIRI 著 192ページ/四六判/並製/本体1,500円+税 ISBN978-4-8167-1019-3 C0095 2025年3月12日発行
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もし君が君を信じられなくなっても 不登校生徒が集まる音楽学校
¥1,760
不登校の児童生徒数は全国で約30万人に上り、増加傾向にある。いじめ、発達障害、ひきこもりなど、背後にはさまざまな事情が横たわる。それらの傷をパテで埋めるのではなく、人生の模様として生かそうとする音楽学校が福岡市にあった。音楽×教育という前例のない試みが、心を閉ざした子どもたちに化学反応を促した。 開校した2001年、入学式に集まった子どもの多くは不登校を経験していた。音楽のプロ養成という理念よりも、高校卒業資格が取れるという〝付録〟が本人や保護者に刺さったのだ。 著者の毛利直之氏は、同校創設者で元ミュージシャン。教育分野では素人ながら、素人だからこその気づきを基に、音楽による自己表現を土台に社会性を養っていくスタイルを見いだした。 本書は「学校を辞めたい」「特性」といったキーワードごとに、開校以来20年間の事例をまとめ、実践的なアプローチを紹介。卒業生で歌手の手嶌葵さんも登場する。また、新入生の1年間を追った定点観測も収録。自己肯定感の育み方をテーマにした詩人との対談もある。 音楽と本気で向き合い自信を取り戻した子どもたちの足跡が、今悩んでいる君の1歩目になる-。そんなヒントが詰まった一冊だ。 <著者プロフィール> 毛利直之 1955年、福岡県生まれ。 プロミュージシャンとしての活動後、2001年に高校の卒業資格が取得できる音楽学校「C&S音楽学院」を設立。21年まで学院長を務める。スタジオ・ジブリの作品「ゲド戦記」の主題歌でデビューした手嶌葵さんらを輩出。 不登校など困り事を抱えた生徒たちが、音楽を介して社会性を身につけていく姿はメディアでも数多く取り上げられ、現在は各地で講演活動を続けている。 首藤厚之 1977年、大分県生まれ。 2006年、西日本新聞社に入社。13年、C&S音楽学院の卒業生を中心とした新聞連載「詞を紡ぐ」を担当。記者として取材や編集に携わり、22年からは出版業務に従事する。 本書では、23年に入学した知人の息子の1年間を〝定点観測〟した。 毛利直之・首藤厚之 著 208ページ/四六判/並製/本体1,600円+税 ISBN978-4-8167-1016-2 C0036 2024年12月8日発行
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三国志を歩く 中国を知る
¥1,870
今の中国を見つめる冒険の書 三国志好きの著者(新聞記者)がゆかりの史跡・名勝、 緊張走る国境地帯や新疆ウイグル自治区などを歩き、 現代中国の深部に迫った渾身のルポルタージュ 三国志は大好きだけど、今の中国はよく知らない、興味がない、という人は多い。とはいえ、今や世界第2位の経済大国であり、日本にとって最大の貿易相手国である隣人・中国について知ることは、これからの日本の活路を考える上で欠かせない。 そこで、日本人に身近な存在である三国志の舞台となった地を巡り、中国の今を見つめる旅に出たいと考えた。 2020年8月から3年間、コロナ禍の中国に赴任した著者が30省・自治区・直轄市を訪れ、のべ114都市を踏破した。 本書は、2022年9月から2023年8月まで西日本新聞で連載した長期企画「三国志を歩く 中国を知る」を再構成し、書き下ろしも含めて大幅に加筆したものを軸としている。 三国志と三国志演義の基礎知識をおさらいする「正史と演義」、現代中国に残る三国志の聖地を巡った「三国志聖地巡礼」、現代中国の国境地帯を中心としたルポ「三国志の周縁地を歩く」に、コラム「意外と知らない中国の素顔」を織り交ぜている。 巨大で奥深い中国で、著者が直接見聞きし体感したことを一冊にまとめた。 桃園の誓い、赤壁の戦い、そして五丈原─。三国志ゆかりの地を巡り、中国と日本の過去と現在と未来が交錯する旅へ。いざ、ご一緒に。 坂本信博 著 368ページ/四六判/並製/本体1,700円+税 ISBN978-4-8167-1015-5 C0036 2024年11月8日発行
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希望の一滴 中村哲、アフガン最期の言葉
¥1,650
【全国学校図書館協議会 2021年 第54回「夏休みの本(緑陰図書)」選定 】 ※中学校向け 【(公社)読書推進運動協議会 2021年「敬老の日読書のすすめ」選定】 【(公社)読書推進運動協議会 2022年「若い人に贈る読書のすすめ」選定】 銃撃から一年。追悼、中村哲。 飽食、不寛容、温暖化・・・この世界に生かされている私たちが読むべき1冊 2019年12月にアフガニスタンで凶弾に倒れた中村哲医師の寄稿を再編集した本です。 亡くなる直前の同月2日に西日本新聞朝刊に掲載された原稿を含め、2009年から10年にわたって書き続けた連載を一冊にまとめました。 沙漠化した土地に水を導き、多くの人々の命を救った中村医師。 泥にまみれ、宗教や慣習の違いを受け入れ、命の危険さえ感じながらも活動を続けてきた著者の言葉は、何が虚構で何が真実かを見極める目を養えと、今を生かされている私たちに訴えます。 著者の活動を支援してきた福岡市のNGOペシャワール会の協力のもと、本人やスタッフが撮影した数々の写真を収載したのが本著の特徴です。芥川賞作家火野葦平を伯父にもつ中村医師は、書いて訴える「言葉の人」でした。 本著は、10冊近くある既刊書とは趣を異にし、オールカラー写真で見るアフガンの風景や人々の表情が著者の文章を裏打ちします。いわゆる写真家が撮影した写真ではありませんが、 映し出された人々の表情は、長年にわたり現地で人々に寄り添ったからこそ撮れる、偽りのないものです。 本紙への寄稿原稿は、中村医師の事業報告であり、時事評論や随想でもあります。 一冊の本にするにあたり、本文に出てくる用語などには、出版元の責任で脚注を追加し、 読者が当時の社会情勢を振り返りやすくしています。 米同時多発テロをリアルタイムで知らない若い世代にも手に取ってほしいと願うからです。 中村哲という人物の功績をたたえるだけにとどまらず、彼が抱き続けた世の不条理への怒りや自然への敬意を感じながら、温暖化や自国第一主義がまん延する今の世界を、どう生きるべきか読者が考える材料となることを期待しています。 「見捨てられた小世界で心温まる絆を見いだす意味を問い、 近代化のさらに彼方を見つめる」 (西日本新聞2019年12月2日朝刊に掲載された絶筆原稿から抜粋) 中村哲 著 192ページ/A5判/並製/オールカラー/本体1,500円+税 ISBN978-4-8167-0988-3 C0036 2020年12月17日発行
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われらラジオ異星人 みんなと歩んだ地方番組の裏側
¥1,870
KBCラジオ(福岡市)「PAO~N(パオーン)」放送開始40周年記念本! ラジオの深夜放送が隆盛を極めた1980 年代。 全国各地に人気番組が誕生し、中高生リスナーたちをラジカセの前に釘付けにしていた。そんなとき、福岡には「PAO~N」があった。 KBC(九州朝日放送・福岡市)のラジオ番組「PAO~N」は、1983年5月に放送を開始。2023年5月に放送開始40年を迎えました。 当初からメインパーソナリティーを務めるのは、沢田幸二(66)アナウンサー。深夜放送の頃は中高生リスナーへの辛辣なツッコミと早口でまくし立てるしゃべりが受け、人気番組になりました。 昼の時間帯へ移った2003年以降は、軽妙なトークと個性的な出演者の魅力を引き出す絡みが売り。同局の看板番組として定着しています。 日替わりの名物コーナーに新旧のリスナーが数多く投稿し盛り上げ、気になるニュースで今を伝え、パーソナリティー同士のフリートークで笑わせるなど、同番組にはラジオの醍醐味が詰まっています。 本書はオンエアのノリで話した対談、インタビューで構成。同番組の歩みを振り返りつつ、これまでのハプニングや感動話など、喜怒哀楽があふれる逸話を収録しました。 対談は、沢田アナや約40年前に番組を企画した窪田雅美(元KBC)、昼ワイドで復活した2003年から現在まで出演する原田らぶ子、夜ワイド時代は大学生アルバイト、昼の「PAO~N」でディレクターとプロデューサーを経験した佐藤雅昭が登場。「てるてるワイド」「やる気MANMAN!」(ともに文化放送)など80年代以降、数々のラジオ番組でパーソナリティーを務めている吉田照美との対談も実現。 深夜放送時代に「PAO~N」を支えた師岡正雄(元KBC、ニッポン放送アナウンサー・現在はフリー)、現在の木曜レギュラーの松村邦洋、沢田アナの同期の奥田智子(KBCアナウンサー)のインタビューも。 リスナー参加のアンケート、ネタ企画も掲載します。 沢田アナはキャリア40 年以上の大ベテランながら、今もマイクの前に座り続けています。昭和から平成、令和へと移り変わるなか、淡々と時に熱く会社員人生を過ごしてきました。 本書には沢田氏と同じ時代を生き、定年を迎えた(迎える)同世代に響く言葉も多数出てきます。 同番組のリスナーやラジオファンだけでなく、50 ~ 60 代の人にも届く内容です。 <著者プロフィール> KBCラジオ PAO~N(パオーン) 九州朝日放送(KBC)で1983年5月30日に放送を開始した、平日夜のワイド番組「PAO~N ぼくらラジオ異星人」。福岡・佐賀の中高生リスナーから圧倒的な支持を集めながらも90年4月6日で放送を終了。その後、2003年3月31日に平日昼のワイド番組「PAO~N」として復活し、現在も放送中(平日13時~16時)。ラジコで聴く熱烈なリスナーが全国に存在する。23年5月30日に放送開始40年を迎えた。 KBCラジオ PAO~N 著 224ページ/A5判/並製/本体1,700円+税 ISBN978-4-8167-1013-1 C0095 2024年3月30日発行
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ラーメン記者 九州をすする! 替え玉編
¥2,090
ラーメン記者が選りすぐった、店の歴史と味をどうぞ! 福岡・久留米から佐賀、大分、熊本、宮崎へ広がった白濁豚骨の系譜。消えゆく名店、家系ラーメンの本家、札幌の人気の味を引き継いだ人たち。「もしもしラーメン」や「便所ラーメン」との愛称で親しまれる店の始まりから、非豚骨で勝負をかけた学生起業家まで―。 食べ歩きを続けるラーメン好きであり、新聞記者でもある筆者〝ラーメン記者〟が、新旧さまざまな選りすぐりの店をじっくり取材し、その味と歴史を記した異色のグルメガイド。 九州を中心に100軒以上の店を紹介し、豚骨誕生から九州内での伝承と普及、全国への伝播までを掘り下げた決定保存版となっている。 全国のご当地ラーメンや○○系ラーメンも紹介。ラーメン店主と山登りをする企画のほか、巻末には、ちゃんぽん豚骨ラーメンの誕生から伝播、各地で生まれた地域の味、東京への普及、さらに東京においての豚骨ラーメン事情などを記録したエッセー「九州豚骨今昔物語」も収録している。 装画は牧野伊三夫 <著者プロフィール> 小川祥平 (オガワショウヘイ) 記者、編集者。1977 年福岡県生まれ。ラーメン好きが高じて取材を始め、"ラーメン記者"を名乗って活動。 新聞や雑誌、ウェブなどで執筆をする。音楽も好きで、福岡のラジオ局CROSSFM の音楽番組「URBAN DUSK」内で、ラーメンと音楽を結びつけて紹介している。 著書に「ラーメン記者、九州をすする!」。編著に「地べたの戦争」「くじゅう連山 四季の絶景登山ルート」「SとN pocket」など。記者として、福岡本社文化部、東京支社報道部、佐賀、大分・宇佐で勤務。登山雑誌「季刊のぼろ」元編集長、現在は西日本新聞くらし文化部次長。 小川祥平 著 336ページ/A5判/並製/本体1,900円+税 ISBN978-4-8167-1012-4 C0026 2024年3月31日発行
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人類学者のレンズ 「危機」の時代を読み解く
¥1,760
当たり前の日常が、視点を変えると全く別の世界になる―。 気鋭の人類学者による、世界の見方を変える「手引き」書。 西日本新聞で2020~2022年に連載した「人類学者のレンズ」、朝日新聞で2018年に連載した「松村圭一郎のフィールド手帳」を加筆・修正、再編集して書籍化。 「うしろめたさの人類学」などで知られる筆者は、コロナ禍やオリンピック、地震、水害、戦争などの社会、時事問題が噴出する「現在」に立脚しつつ、人類学の先行研究、原点であるエチオピアの人類学調査、古里の熊本での思い出をたどっていく。 人類学者のさまざまな眼を通じて、「危機」の時代を読み解き、揺れる「今」を生きるヒントを考える。 レヴィ=ストロース、ルース・ベネディクト、デヴィッド・グレーバー、ティム・インゴルド、岩田慶治、猪瀬浩平、磯野真穂など、国内外の人類学者の論考が登場。人類学という学問と現実をつないでいく試み。 西日本新聞連載時と同様に福岡出身の写真家、喜多村みかとコラボ。ポートレートでありながら、抽象性を合わせ持つ喜多村の写真は、文章の余白や解釈の幅を広げる。 <著者プロフィール> 松村圭一郎 著 1975 年、熊本市生まれ。岡山大学文学部准教授。専門は文化人類学。所有と分配、市場と国家の関係などについて研究。著書に『うしろめたさの人類学』『くらしのアナキズム』『小さき者たちの』(いずれもミシマ社)、『旋回する人類学』(講談社)、『これからの大学』(春秋社)など。 喜多村みか 写真 1982 年、福岡県糸島市生まれ。写真集に『TOPOS』(sign and room)、『Einmal ist Keinmal』(Therme Books)。受賞歴に、VOCA 展2019 大原美術館賞、キヤノン写真新世紀優秀賞など。 松村圭一郎 著・喜多村みか 写真 208ページ/四六判/並製/本体1,600円+税 ISBN978-4-8167-1014-8 C0095 2024年4月29日発行
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これはわたしの物語 橙書店の本棚から
¥1,925
熊本で小さな本屋兼喫茶店を営んでいる。 珈琲をいれ、お客さんに本をすすめる。 そして時折、新聞や雑誌に書評を書く。 店での会話も書評もやっていることは変わらない。 さて今晩も、読んでくれる人を思い浮かべて原稿書きだ――。 熊本の「橙書店」店主、田尻久子氏による初めての書評エッセイ集。 西日本新聞書評連載など新聞・雑誌書評(72篇)のほか、本と本屋をめぐるエッセイ(雑誌掲載文、書き下ろしエッセイ・読書日記など12篇)を併せて収録。 エッセイでは、10代の頃の読書、記憶の本棚、「年を重ねた者は若い人たちへ何かしらの義務がある」と50歳を過ぎて気づかせてくれた熊本の大先輩の言葉などを綴る。 出会った本を自らの糧として読み、思いをわかちあえる誰かへと手わたす。本屋店主の日々の営みから立ち上がる体験的書評エッセイ集。 装丁・装画・本文デザイン 鈴木千佳子 <著者プロフィール> 1969年、熊本市生まれ。「橙書店 オレンジ」店主。 会社勤めを経て2001年、熊本市内に雑貨と喫茶の店「orange」を開業。2008年、隣の空き店舗を借り増しして「橙書店」を開く。2016年より渡辺京二の呼びかけで創刊した文芸誌『アルテリ』(年2回刊)の発行・責任編集をつとめる。同年熊本地震被災後、近くに移転し再開。 2017年、第39回サントリー地域文化賞受賞。著書に『猫はしっぽでしゃべる』(ナナロク社)、『みぎわに立って』(里山社)、『橙書店にて』(晶文社、2020年熊日出版文化賞)、『橙が実るまで』(写真・川内倫子、スイッチ・パブリッシング)がある。 田尻久子 著 240ページ/B6判/並製/本体1,750円+税 ISBN978-4-8167-1008-7 C0095 2023年8月8日発行
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松本清張はよみがえる 国民作家の名作への旅
¥1,760
松本清張が亡くなって30年以上がたった今なお、作品に描かれた恨みや妬み、復讐心は特有の「まがまがしい魅力」を放つ。 気鋭の批評家、酒井信(明治大准教授)が、長・短編合わせて1000に及ぶ清張作品から代表作50編を取り上げ、現代の作家の筆致と比べながら、作品が有するリアリティーに迫っていく。 「或る『小倉日記』伝」では、森鷗外の足跡を追い求める登場人物の姿に西村賢太を重ね、長編の代表作「眼の壁」からは村上春樹の作品との共通項を見いだす。 ピックアップした1950~90年代の代表作を年代ごとに収め、作品の舞台が一覧できる地図や現代作家との相関図も掲載。清張作品の入門書やガイドブックとしても活用できる。 平成不況や令和のコロナ禍を通して、都市と地方あるいは所得の格差が広がり続ける今、清張の作品から学ぶことは思いのほか多い。 <著者プロフィール> 酒井信(さかいまこと) 1977年、長崎市生まれ。明治大学准教授。早稲田大学卒業後、慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科後期博士課程修了。博士(政策・メディア)。慶應義塾大学助教、文教大学准教授を経て現職。 専門は文芸批評・メディア文化論。著書に『現代文学風土記』『吉田修一論 現代小説の風土と訛り』『メディア・リテラシーを高めるための文章演習』など。 酒井信 著 224ページ/四六判/並製/本体1,600円+税 ISBN978-4-8167-1011-7 C0095 2024年3月1日発行
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31センチの約束
¥1,320
友だちが苦しんでいるとき、あなたならどうしますかー? 小学4年生のサラは、おしゃれ好きな女の子。友だちのゆいといっしょに、バレーボールのクラブチームに入って毎日を楽しんでいます。 ところが突然、ゆいが白血病という病気になったことがわかります。治療のために、ゆいの美しい髪が失われてしまいます。 サラは、ゆいのために髪を伸ばし、ウイッグ(かつら)を作ってプレゼントしようと心に決めます。でも、バレーボールクラブには「髪はショートカット」という伝統があって…。 病気の治療で髪を失った子どもたちへ、髪の毛を寄付する「ヘアドネーション」をめぐる物語。小学校中高学年~。 嘉悦洋 著 ながん 絵 96ページ/A5判/上製/本体1,200円+税 ISBN978-4-8167-0992-0 C8093 2021年5月30日発行
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続・ペコロスの母に会いに行く
¥1,320
「ゆういち、生きとこうで。生きとけば、どげんでんなる。」 母と父の気配をすぐそこに感じながら 詩情豊かに描いた、老いとぼけと家族の物語。 デビュー作『ペコロスの母に会いに行く』(第42回日本漫画家協会賞優秀賞受賞)から約7年。 西日本新聞※、新潟日報※、東京新聞、北海道新聞で長期にわたり連載された8コマ漫画「続・ペコロスの母に会いに行く」「ペコロスの陽だまりの時間」を再編集。(※は現在も連載中) 【著者あとがきより】 とにかく生きてください。どういう時代をどういう状況でくぐり抜けようと、 くぐり抜けた日々は全てあなたの糧になっています。 後で気づくので、気づく時まで、まず生きてください。 僕の卒業時の卒業アルバムにあったカロッサの詩の一節、 生きていなさい! 星が私に言いました。 生きていなさい! 森も小川も言いました。 この言葉がずっと心にありました。 自殺しようとして森に入った人に向かって、自然が囁いた言葉だと解釈して。 とても腑に落ちるフレーズでした。そしてこの言葉を自分なりに咀嚼して、 生きとかんば! (生きとけば)どんげんでんなる! これらの言葉をキーワードにマンガや唄を作っています。 (中略) ボケるということは、辛かったことも忘れていくということ。 認知症になった母の頭の中を、僕は、父との楽しい思い出で満たしてあげたい。 そのために、僕は漫画を描く。 だから希望しか描かない、描きたくない。 そう思っています。 老いを、人生を、笑っていきましょで! 皆さんの肩の荷が少しでも軽くなりますように。 ペコロスこと、漫画家岡野雄一のタイムトラベルエッセイ決定版をお届けします。 <著者紹介> 漫画家、シンガーソングライター。1950年長崎市生まれ。高校卒業後に上京、出版社に勤務。40歳で長崎にUターンし、息子と老いた両親と同居を始める。 父さとるさん亡き後、「ぼけ」が始まった母みつえさんとの日々を、長崎のタウン誌に描き始める。自費出版した漫画が話題を集め、 2012年にデビュー作『ペコロスの母に会いに行く』(西日本新聞社)を刊行。第42回日本漫画家協会賞優秀賞を受賞し、25万部超のベストセラーとなった。 同名でドラマ化(NHK-BS)され、2013年秋に映画化される。映画は2013年の第87回キネマ旬報ベスト・テンで、日本映画ベスト・ワンを獲得。『みつえばあちゃんとボク』(西日本新聞社)のほか著書多数。 『ペコロスの母に会いに行く』は2019年3月にKADOKAWAから文庫化され、同年5月からNBCテレビ(長崎放送)でアニメが放送開始予定。 岡野雄一 著 192ページ/A5判/本体1,200円+税 ISBN978-4-8167-0971-5 C0095 2019年5月20日発行
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みつえばあちゃんとボク
¥1,320
25万部発行「ペコロスの母に会いに行く」の岡野雄一氏、最新刊。 全国の読者に愛された、みつえばあちゃんのかわいらしさと詩情豊かな心象描写がオールカラーで、さらに広がります。 東京から(ハゲた)お父さんの故郷・長崎に引っ越してきた小学生のまーくんは、母親代わりのみつえばあちゃんと、さとるじいちゃんと、仲良く一緒に暮らしています。本書は、特に事件が起こるでもない、ばあちゃんと孫の日常を描いたものですが、岡野さんはその中に「豊潤な時間」を見つけます。まーくんを温かく見守り、少しずつ老いていくみつえさんに、読み手は「誰よりも心を許した、許したかった」おばあちゃんの姿、声を思い出すことでしょう。 前作同様、岡野さんが描くのは、決して「無」ではない、認知症の豊かな世界。 「記憶は愛である」と言ったのは、映画「ペコロスの母に会いに行く」の森﨑東監督。まーくんとみつえばあちゃん、それぞれの愛を感じてください。 岡野雄一 著 208ページ/四六判/本体1200円+税 ISBN978-4-8167-0911-1 C0095 2015年12月24日発行
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現代文学風土記
¥1,980
「小説は場所への興味から始まる」吉田修一 (「波」2019年9月号より) 気鋭の批評家、酒井信(明治大准教授)が〝土地〟から小説を読み解くブックガイド。 農村、漁村、下町や都心部、寂れゆく地方都市、郊外のベッドタウン…。小説には、土地から立ち上がるもの、逆に立ち上がらなくなったものが反映されている。作家の出身地、小説の舞台、インタビューなどをたどりながら、作品を批評。通読すれば現代社会のかたちが見えてくる。 主要文学賞、必読作品、読書感想文向け作品などの分類もあり、高校、大学生向けのブックガイドとしても活用可能。 中上健次、カズオ・イシグロ、村上春樹、角田光代、伊坂幸太郎、東野圭吾、三浦しをん、西村賢太、青来有一、吉田修一、桜木紫乃… 純文学からエンタメ小説のジャンル問わず、1977年から2021年の180編を収録。舞台は全47都道府県に及ぶ。 著者プロフィール 酒井 信(さかい まこと) 1977年長崎市生まれ。明治大学国際日本学部准教授。早稲田大学人間科学部卒業後、慶應義塾大学政策・メディア研究科後期博士課程修了。博士(政策・メディア)。慶應義塾大学助教、文教大学准教授を経て現職。専門は文芸批評・メディア文化論。著書に『吉田修一論 現代小説の風土と訛り』『メディア・リテラシーを高めるための文章演習』など。 酒井信 著 416ページ/A5判/並製/本体1,800円+税 978-4-8167-1001-8 C0095 2022年5月18日発行
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シーナの夢 若松,博多,東京,HAPPY HOUSE
¥1,540
SOLD OUT
本書『シーナの夢』がモチーフになった NHKドラマ「You May Dream」(2018年放送)の再放送決定! 2018年3月に九州沖縄地方で限定放送され、全国のロックファン、シーナ&ロケッツファンから圧倒的反響を得たドラマが、NHK地上波で再放送されることが決まりました! 【放送予定】令和5年2月12日(日)午後1:05~ 総合テレビ(九州・沖縄) 【出演】石橋静河、福山翔大、徳永玲子、佐田正樹(バッドボーイズ)、松重豊 ほか 【制作】NHK福岡放送局 【撮影】オール福岡県内ロケ(福岡市・北九州市にて撮影) 番組ホームページ https://www.nhk.or.jp/fukuoka/recommend/dream/index.html 【NHK福岡発地域ドラマ「You May Dream」モチーフ本】 地元出版社だからこそ、あの鮎川弁がそのまま活字に! 1978年結成のロックバンド、「シーナ&ロケッツ」 ボーカルであり、ギタリスト鮎川誠の妻でもあるシーナが2015年2月14日、この世を去った。 2015年3月、悲しみ冷めやらぬ四十九日に、福岡県北九州市若松のシーナの実家でロングインタビューが行われた。鮎川が旧友たちだけに語ったのは、亡き妻シーナへのあふれるほどの愛の言葉。 このインタビューを基にしたCROSSFMのラジオ番組「HAPPY HOUSE〜The family's starting point」は、第11回日本放送文化大賞・ラジオ部門グランプリを受賞。RKB毎日放送でもテレビ番組「豆ごはん〜追悼! 愛され続けたロック歌手シーナ 若松の商店街からロック界永遠の女王へ!」として放送され、大きな反響を呼んだ。 『偉大なロックの師匠ちいうか、同志ちいうか。ロックの心をほんとに教えてくれたのが、一番身近におる、シーナやったんよ─』 『「私も自分の歌ったレコードを、自分で聴いてみたい」っち、シーナが、ぽつりと言うたんよ。その言葉にね、俺、すごい素敵な夢もろたんよ』 地元かつ旧友相手のインタビュー。だから、素の表現満載。 ファン垂涎!待望の書籍化。 語り 鮎川誠 聞きて 栗田善太郎(ラジオパーソナリティ) 寺井 到(RKB毎日放送ディレクター) 松本 康(JUKE RECORDS店主) 224ページ/四六判/本体1400円+税 ISBN 978-4-8167-0923-4 C0095 2016年8月31日発行
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オギャーでいいのだ はなたれ和尚の好日法談
¥1,540
禅僧〝斎さん〟は、布教師として各地で法話を行い、ユーモアあふれる話で人を引きつけてきた。 ところがある日、突然がんで余命宣告を受ける。 「なんとも苦しくもないのに、どうしてあと三カ月で死ななくてはならないのでしょうか」。師のもとに駆けつけ、そう打ち明ける。それでも、斎さんは命懸けで生きた。 昨日と今日を比べない、今日と明日を比べない。他人と自分を比べない。つまり「今ここ」が重要なのだ。生まれたときはみんなそうだったじゃないか。矛盾や、迷いや、悩みのただ中で、赤ちゃんに立ち返ろう。そう「オギャーでいいのだ」 各地で行った法話を収める中、「最後の法話」も収録。 死の前日に、「大丈夫!今日一日、笑顔でいよう」 著者プロフィール 西村 宗斎(にしむら そうさい・1962~2020) 愛媛県小田町(現・内子町)生まれ。愛光学園高校、京都大文学部哲学科を卒業。愛媛県宇和島市の鯨大師(願成寺)や兵庫県たつの市の寳林寺で住職を務める。2010年からは布教師として活動し、全国各地で法話を行った。 挿画 牧野伊三夫/装幀 有山達也 西村 宗斎 著 298ページ/四六判/並製/本体1,400円+税 978-4-8167-1002-5 C0014 2022年6月15日発行
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ミステリーの女王 夏樹静子と福岡
¥1,540
博多、糸島、中洲――。 ミステリーの女王は、福岡の街に美しい罠<トリック>を仕掛けていた。1970~80年代の福岡の風景や作家の筆跡をたどりながら、夏樹静子を今読み解く。 「Wの悲劇」や「蒸発」などで知られる推理作家、夏樹静子(1938~2016)。 福岡でデビューし、この街に暮らし、等身大のリアルな女性の生き方を社会派ミステリーの中に鮮やかに描写してきた。作家が生きた時代と作品を伝える決定版。 作家の書斎や愛用品を写したグラビアや、作品に描かれた当時の福岡の風景写真は貴重。 作品解説や作家の年譜、短編小説も収録している。研究家や編集者、親交のあった人物たちが語る作家の功績や人物像は必読。 今、ミステリーの女王が蘇る。 福岡市文学館 編 176ページ/A5判/本1400円+税 ISBN 978-4-8167-0993-7 C0095 2022年3月18日発行
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地べたの戦争 記者に託された体験者の言葉
¥1,540
「今でも赤くうれたグミの木を見ると心が痛みます」 国と国との戦争は、地方に住む人たちを翻弄した。彼らの生活は隅々まで戦争で埋め尽くされ、それぞれの思いも埋もれていった。 家族や恋人への言葉、死を覚悟したものの思い、戦地での壮絶な体験、消せない記憶…。悲しみだけではない。その中にたたずむ一筋の喜びもあった。 戦争が風化する中、今までとは違った伝え方が必要ではないか? そんな思いから、新聞記者たちが紙面や取材ノートをめくり直し、後世に残したい体験者の言葉を掘り起こした。 西日本新聞が地方紙8紙(岩手日報、山形新聞、福井新聞、京都新聞、山陰中央新報、徳島新聞、高知新聞、琉球新報)と連携した企画「言葉を刻む」(2020年度『平和・協同ジャーナリスト基金賞』奨励賞)の書籍化。画家、野見山暁治さんが、装画、巻末の書き下ろしエッセーを担当した。 西日本新聞絵画課に勤務していた長谷川町子さんによる「軍需工場ルポ」を収録。近年、西日本新聞戦時版に掲載されていたことが確認された連載で、戦後に生まれる「サザエさん」を彷彿とさせる挿絵とともに、長谷川さんが見た戦下の日常をつづる。ほかにも、五木寛之さん、松本零士さん、益川敏英さん、土門拳さんら、著名人が記者に語った言葉も掲載している。 「言葉を刻む」取材班 著 272ページ/四六判/本体1400円+税 ISBN 978-4-8167-0994-4 C0036 2021年8月9日発行
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現場 記者たちの九州戦後秘史
¥1,540
SOLD OUT
真実を追い、歴史を紡ぎ出す。 OB・OG・現役記者による秘史52本。 地方紙記者が駆け綴った、激動の時代の舞台裏。 成長戦略にうつつを抜かし、人命を軽視した結果、水俣病に象徴される悲惨な公害事件が各地で起き、その深層を記者の目は捉えた。問題はまだ終わっていないことを訴え続けている。 また、拝金主義のまん延が悪徳商法や凶悪な保険金殺人などに現れ、その闇を追った。 女性記者は恐怖心を抱きながら、闇金融業者に直撃インタビューした。 暴力団幹部に日本刀を突き付けられた記者もいる。 石油危機の中東取材で現地警察に拘禁された余話も紹介された。 そんな修羅場に身をさらしても、記者たちを突き動かしたものは何か。それは見て聞いて報じる使命を負った「記者である」ことの一点に尽きる。 戦後の「親方星条旗」期の取材/三池争議/九州大ファントム墜落現場/エンプラ闘争/よど号事件/容疑者の言い分/書いて守る人権/公害/天災/弱い者いじめ/日本初のセクハラ訴訟/ホークス誘致/中国残留孤児/オウムに揺れた村/ヤミ金融/熊本地震など。 西日本新聞社 編 336ページ/四六判/本体1400円+税 ISBN978-4-8167-0984-5 C0036 2020年11月11日発行
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シスター景山 謝罪と感謝、そして共働
¥1,430
〝皆さま、ごきげんいかがですか〟 異国の地で祈り働き続ける90歳の日本人シスター、景山ひろさんが、戦争の記憶や女性の生き方、そして隣人愛について語る。 空襲を体験し、死線をさまよった少女時代。 女性リーダーの先駆けとなった学友たち(緒方貞子さんら)と過ごした青春時代。 長崎県佐世保市の聖和女子学院では校長や理事長として、信仰の道を生徒たちと共に歩んだ。そして今、フィリピンで飢餓と貧困に向き合う。 本書は、西日本新聞朝刊に連載された聞き書き「謝罪と感謝、そして共働」(2020年10月6日~12月5日)に加筆、修正したものです。景山さんは「先の大戦で日米が激突したフィリピンでは女性や子どもを含む多くの市民が殺りくされました。それでも日本を許してくれたこの国の寛大な精神に感動し、汗を流しています」と語ります。その思想の根幹にあるのは、新約聖書にある「善きサマリア人のたとえ」。イエスが人種や国籍、宗教の垣根を越え、苦しむ人に寄り添う「隣人愛」を示したと言います。 戦争の記憶が薄れる今、景山さんの戦争体験は後世に伝えるべき貴重なくだり。 90歳の淑女の生き方が、女性蔑視が根強く残る現代社会に光ります。 景山ひろさんについて 1930 年2 月10 日、東京生まれ。カトリック系の聖心女子大大学院を修了。1955 年、「善きサマリア人修道会」へ入会。長崎県佐世保市の聖和女子学院に通算30 年近く勤め、教師から校長、理事長などを歴任した。2021 年現在、フィリピン・バコロドの貧民街で宣教中。活動の柱は貧しい子どものための幼稚園運営や奨学金付与、女性自立支援など。 山上武雄 著 136ページ/四六判/並製/本体1,300円+税 ISBN978-4-8167-0990-6 C0036 2021年2月27日発行
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産業医が診る働き方改革 増補改訂版
¥900
生き生きと働き続けるためには、心身の健康が第一。産業医は仕事の健康への影響を探究し、職業病の予防を指導する、いわば職場の「かかりつけ医」です。 職場のさまざま健康課題と対策法を産業医が分かりやすく解説し、好評を得た初版に15項目を加えて再編集した決定版。経営者や人事・労務担当者も必読・必携です。 疾患や生活習慣など具体的な事例をもとに予防・改善策をアドバイスします! ・老眼 ・骨粗鬆症 ・肝炎 ・睡眠負債 ・三次喫煙 ・腰痛 ・インフルエンザ ・うつ病 ・アトピー性皮膚炎 ・ワークライフバランス ・職業性アレルギー ・アルツハイマー型認知症 ほか 産業医科大学(北九州市八幡西区)は、1978年に設立された「産業医」および「産業保健専門職」 を養成する医科大学。 産業医学・産業保健、そして医療分野の人材育成とともに、働く人の健康を守り増進する基礎ならびに応用分野の研究を担う日本を代表する機関である。2019年、英国の高等教育専門誌「THE(Times Higher Education)」の「THE世界大学ランキング2020」で世界351~400位の評価を受け、日本国内7位、私立大学では1位となった。 産業医科大学 編 232ページ/新書判/本体818円+税 ISBN 978-4-8167-0976-0 C0047 2020年2月1日発行
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博多に強くなろう 北九州に強くなろう 100の物語 下巻
¥2,530
SOLD OUT
【博多・北九州の人間ドラマ凝縮。軽妙対談。当事者の貴重な証言も】 校閲担当者が「面白くって仕事にならない」と喜び嘆いた39年分の歴史対談集。ドラマ、伝説、怪人伝、古墳時代から近現代にいたるまで、興味深いテーマを100本収録。 愛嬌たっぷり、地域愛たっぷり、すらすら読めてジンとくる。 まさに、歴史historyは物語storyだ! 「博多に強くなろう」「北九州に強くなろう」は、昭和54年(1979)に西日本シティ銀行の前身の一つ・福岡相互銀行が創刊した小冊子です。「地域の歴史や文化について自ら学ぼう、そして多くの人にも知ってもらおう」と、さまざまなテーマを設けて専門家や郷土史家との座談会が行われました。軽妙な語り口の本文と、西島伊三雄さんのイラストや図版を多用した誌面は、深いうえにわかりやすいと好評。新しい号を心待ちにするファンも数多くいました。冊子の発行はその後、合併で誕生した西日本シティ銀行に受け継がれ、平成30年に通巻100号に達しました。 本書は39年・100号にわたる事業に敬意を表し、全話を上下巻に収録したものです。近現代のテーマでは直接の関係者による証言もあり、貴重な史料といえます。創刊の思いと同じく、本書が、私たちの足元を学ぶ機会となり、いまを生きるための一助となれば幸いです。 【下巻 博多篇】 フォークの旗手と「照和」物語/檀一雄/大隈言道/福岡女子大物語/原田大六/「九州文学」を支えた群像/孫文と博多/野見山朱鳥/福本日南/平野国臣/謝国明/博多と北九州の文化サロン/稲光弥平/黒田藩、三百年物語/走れアロー号/西鉄ライオンズ/西島伊三雄/九州大学医学部の博士たち/筑紫万葉/後藤又兵衛 【下巻 北九州篇】 安川・松本家のひとびと/林芙美子の実説放浪記/杉田久女/小倉城物語/火野葦平/松本清張/平野遼/門司港レトロ/末松謙澄/源平合戦壇の浦/小倉日記時代の森鷗外/五市合併/櫓山荘をめぐる女人たち/八幡製鉄物語/剣聖武蔵と養子伊織/飴屋物語/佐藤慶太郎/藤田哲也/豪商と大庄屋の日記 西日本シティ銀行 編 480ページ/B5判/本体2,300円+税 ISBN978-4-8167-0961-6 C0021 2018年11月22日発行
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ラーメン記者、九州をすする!
¥1,540
SOLD OUT
西日本新聞特集面に2014年9月~17年7月まで連載した「ラーメンのれんのヒストリー」を単行本化。 全60回の中から選んだ53店舗を紹介する。グルメガイド本とはひと味違う新聞記者の取材ならではの、店のルーツや店主の人柄、味の秘密を掘り下げた読み応えのある内容。各県の元祖ともいえる老舗から若手の個性派店まで、一杯に込められたドラマを丁寧に描き、豚骨、屋台、替え玉など独自の文化をはぐくんだ九州ラーメンの歴史を紐解く。 小川祥平 著 224ページ/四六判/本体1,400円+税 ISBN978-4-8167-0944-9 C0026 2017年10月22日発行
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おひとりサマンサ ふわーっと楽しく生きてます
¥1,320
体力や考え方、家族の形など変化が襲う50代。“おひとりさま"のトコが、日々の不安や失敗に見つけた前向きな老いとヒントを語る。 「みんなと同じように健康でいなきゃいけないとおびえるより、わたしゃだいたいこれくらいでいいと妥協しましょ」 「チャレンジする勇気を持ち続けるのが若さの秘訣」 「子どもが大好きなことを見つけて夢中になった。それを、是か非か、すばらしいことかくだらないことかを、親が判断する必要はない」 九州・福岡で活躍するコラムニスト・トコさんの、8年以上続いている西日本新聞コラム「おひとりサマンサ」を書籍化。 <著者紹介> 1959年福岡県北九州市生まれ。西日本新聞生活面「おひとりサマンサ」など新聞、雑誌の連載を数多く抱えるコラムニスト。 「アサデス。」「めんたいワイド」など福岡のテレビやラジオでの辛口コメントでもおなじみ。趣味は美容と風水と盆栽、アビスパ福岡のサッカー観戦など。息子の松居大悟は脚本家、演出家、映画監督、俳優として活躍中。 トコ 著 182ページ/四六判ヨコ/本体1,200円+税 ISBN 978-4-8167-0965-4 C0095 2019年1月15日発行
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馬奈木昭雄聞き書き たたかい続けるということ
¥2,090
本書は、2011年10月から116回にわたり本紙に掲載された弁護士馬奈木昭雄さんの聞き書き「たたかい続けるということ」に加筆修正したものです。 馬奈木弁護士は、水俣病をはじめ、じん肺、予防接種禍、諫早湾干拓差し止めなど、常に弱者に寄り添い、国や企業の責任を追及してきました。 特に水俣病訴訟では、水俣市に移り住み、地域に根差した活動で救済への道を切り開きました。 被害を確認しながら適切な措置を講じなかったことで拡大した水俣病の歴史は、いま国が抱える東日本大震災・原発事故の問題の教訓になるはずです。 阪口由美 著 308ページ/四六判/上製 ISBN978-4-8167-0854-1 C0023 2012年8月11日発行