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シスター景山 謝罪と感謝、そして共働
¥1,430
〝皆さま、ごきげんいかがですか〟 異国の地で祈り働き続ける90歳の日本人シスター、景山ひろさんが、戦争の記憶や女性の生き方、そして隣人愛について語る。 空襲を体験し、死線をさまよった少女時代。 女性リーダーの先駆けとなった学友たち(緒方貞子さんら)と過ごした青春時代。 長崎県佐世保市の聖和女子学院では校長や理事長として、信仰の道を生徒たちと共に歩んだ。そして今、フィリピンで飢餓と貧困に向き合う。 本書は、西日本新聞朝刊に連載された聞き書き「謝罪と感謝、そして共働」(2020年10月6日~12月5日)に加筆、修正したものです。景山さんは「先の大戦で日米が激突したフィリピンでは女性や子どもを含む多くの市民が殺りくされました。それでも日本を許してくれたこの国の寛大な精神に感動し、汗を流しています」と語ります。その思想の根幹にあるのは、新約聖書にある「善きサマリア人のたとえ」。イエスが人種や国籍、宗教の垣根を越え、苦しむ人に寄り添う「隣人愛」を示したと言います。 戦争の記憶が薄れる今、景山さんの戦争体験は後世に伝えるべき貴重なくだり。 90歳の淑女の生き方が、女性蔑視が根強く残る現代社会に光ります。 景山ひろさんについて 1930 年2 月10 日、東京生まれ。カトリック系の聖心女子大大学院を修了。1955 年、「善きサマリア人修道会」へ入会。長崎県佐世保市の聖和女子学院に通算30 年近く勤め、教師から校長、理事長などを歴任した。2021 年現在、フィリピン・バコロドの貧民街で宣教中。活動の柱は貧しい子どものための幼稚園運営や奨学金付与、女性自立支援など。 山上武雄 著 136ページ/四六判/並製/本体1,300円+税 ISBN978-4-8167-0990-6 C0036 2021年2月27日発行
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馬奈木昭雄聞き書き たたかい続けるということ
¥2,090
本書は、2011年10月から116回にわたり本紙に掲載された弁護士馬奈木昭雄さんの聞き書き「たたかい続けるということ」に加筆修正したものです。 馬奈木弁護士は、水俣病をはじめ、じん肺、予防接種禍、諫早湾干拓差し止めなど、常に弱者に寄り添い、国や企業の責任を追及してきました。 特に水俣病訴訟では、水俣市に移り住み、地域に根差した活動で救済への道を切り開きました。 被害を確認しながら適切な措置を講じなかったことで拡大した水俣病の歴史は、いま国が抱える東日本大震災・原発事故の問題の教訓になるはずです。 阪口由美 著 308ページ/四六判/上製 ISBN978-4-8167-0854-1 C0023 2012年8月11日発行
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前北九州市長 末吉興一聞き書き 挑む。巧む。走る。
¥1,650
SOLD OUT
本書は、2012年3月から110回にわたり西日本新聞朝刊に連載された聞き書き「挑む。巧む。走る。」に加筆・修正してまとめたものです。 市制50周年を迎えた北九州市。そのうち5期20年にわたり、かじ取りを担ったのが末吉興一氏です。 本書では、生い立ちから建設省(現国土交通省)時代、市の転換期ともなった市長在任時を振り返ります。 末吉氏は1987年の市長選で初当選後、職員の意識改革に着手。地方自治に「都市経営」の視点を導入し、門司港レトロ地区の整備、リバーウォークや北九州空港、学研都市の建設など次々と大型事業に取り組みます。さらに、環境産業興しで「環境首都」へと発展させました。一方で、企業の撤退と闘った副都心再開発などについて、反省を込めて教訓を伝えます。 北九州の都市としての歩み、地域再生へのヒント、人生哲学が詰まった聞き書きです。 安部鉄也・稲葉光昭 著 293ページ/四六判 ISBN978-4-8167-0865-7 C0036 2013年7月13日発行
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原田正純聞き書き「マイネカルテ」
¥1,650
本書は2007年6月から10月まで、本紙朝刊に連載された熊本学園大学教授で医師の原田正純さんの聞き書き「マイネカルテ」を一部加筆、修正し単行本にしたものです。 原田さんは1934年生まれ。熊本大学医学部から大学院に進み、水俣病に遭遇。胎児性水俣病の立証など、常に現場を重視し、被害の実像を明らかにしてきました。その姿勢は三池炭じん爆発の一酸化炭素中毒、カネミ油症、世界各地の公害調査にも貫かれます。「教訓を探り、未来に生かす」と「水俣学」を提唱する原田さん。その足跡とともに、多くの被害者たちが現代社会に発信し続けるメッセージが込められた1冊です。 石黒雅史 著 264ページ/四六判 ISBN978-4-8167-0767-4 C0036 2008年10月30日発行
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宇根豊聞き書き「農は天地有情」
¥1,466
本書は今年2月から5月まで、本紙に連載されたNPO法人「農と自然の研究所」代表の宇根豊さんの聞き書き「農は天地有情」に加筆し、再構成したものです。 1973年、宇根さんは農業改良普及員として福岡県庁に入り、多くの農家が農薬中毒で苦しんでいる実態を目撃。そこで、農家自身が田んぼを観察し、農薬を使うか否かを判断する「減農薬運動」を提唱。農薬を劇的に減らすことに成功しました。2000年には県庁を辞し、「カネにならない農の価値」を探る同研究所を設立。国の環境農業政策や生物多様性戦略をリードしています。本書では、その足跡をたどり、農と社会のあるべき姿に迫ります。 佐藤弘 著 220ページ/四六判/並製 ISBN978-4-8167-0773-5 C0036 2008年12月24日発行
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おっしょい!山笠
¥1,430
SOLD OUT
本書は2006年5月から8月までに80回にわたって本紙に連載された元博多祗園山笠振興会長、石橋清助さんの聞き書き「おっしょい!山笠」に、舁き山図解や追い山コース、日程、各流の紹介など山笠の基礎知識を盛り込んだ「山笠ガイド」を加え、1冊にまとめたものです。 同振興会は、戦後の焦土の中でこの祭を再興した博多祗園山笠振興期成会を前身に1955年、伝統保持と地域発展への寄与を目的に誕生。石橋さんは七つの流のうち土居流の所属で、96年から5年間、会長(6代目)を務めました。生家は戦前まで老舗の造り酒屋。振興会の歩み、山笠の歴史や魅力とともに、博多の酒などについても紹介しています。 保坂晃孝 著 252ページ/四六判/並製 ISBN 978-4-8167-0719-3 C0023 2007年4月15日発行
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球音 永遠に
¥1,540
SOLD OUT
西日本新聞朝刊に2015年6月から10月まで連載された日本野球連盟九州地区連盟理事長の福嶋一雄さんの聞き書き「球音 永遠に」を一冊にまとめました。 福嶋さんは昭和22、23年の夏の甲子園で連覇した旧制小倉中(現小倉高)のエース。九州に初めて渡った深紅の優勝旗は敗戦で混沌とする小倉の街を照らしました。 また、「甲子園で最初に土を持ち帰った」ともいわれる伝説の球児で、その〝土〟にまつわる秘話も明かします。 その後、早稲田大学、八幡製鉄(現新日鉄住金八幡)でも頂点に立ち、引退後は日本野球連盟九州地区連盟の理事長として、若手の育成や沖縄県での大会開催などに尽力。2013年に野球殿堂入りを果たしました。 「勝って反省、負けて反省」を胸に、常に全力で向き合った福嶋さんの野球人生は、紙一重である勝負の妙だけでなく、周囲の支えや信頼関係の大切さ、努力する意味を問い掛けています。 諸隈光俊 著 208ページ/四六型/本体1400円+税 ISBN978-4-8167-0915-9 C0036 2016年1月18日発行
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八代亜紀物語 時流れて、今
¥1,870
SOLD OUT
「舟唄」や「雨の慕情」など数多くのヒット曲で知られる歌手八代亜紀さん。本書は、デビュー40年を迎えた八代さんの半生をつづったものです。 熊本県八代市出身の八代さんは、クラブシンガーを目指して上京。デビューを果たしますが、マネージャーに裏切られるなど不遇の時代を経験します。その後、音楽番組への挑戦をきっかけに、誰もが知る人気歌手となり、紅白歌合戦出場やレコード大賞受賞など次々と夢を叶えました。 一方、美空ひばりさんや石原裕次郎さんなど昭和スターとの交友秘話も明かします。 のどの手術や骨折、父親の死など試練に直面したときでも、常に前向きな生き方は勇気を与えてくれます。海外での学校建設、刑務所や児童養護施設への慰問、故郷への恩返しについても語っています。グラビアでは、国際美術展で高い評価を得た絵画作品や主なレコードジャケットを紹介しています。 浜口雅也 著 152ページ/A5判/上製 ISBN978-4-8167-0824-4 C0023 2010年11月29日発行
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阿蘇神社第91代宮司 阿蘇惟之聞き書き 火の国 水の国
¥1,257
SOLD OUT
本紙に2009年1月から5月にかけて連載した阿蘇神社(熊本県阿蘇市)の第91代宮司、阿蘇惟之さんの聞き書き「火の国 水の国」を加筆、修正しました。 年間1700万人の観光客が訪れる阿蘇地域。その地を開拓したのが、同神社の主祭神・健磐龍命(たけいわたつのみこと)といわれています。本書は、由緒ある阿蘇神社の宮司を務める阿蘇家の波乱に満ちた歩みを、日本史のダイナミックな流れの中でひもといています。 また、それだけにとどまらず、火山の話、自然の営み、阿蘇に旅した文人たちの足跡などにも触れており、阿蘇を訪ねる人たちのガイドブックとしても活用できる内容になっています。 島村史孝 著 221ページ/四六判 ISBN978-4-8167-0809-1 C0023 2010年3月8日発行
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高島忠平聞書 地を這いて光を掘る
¥1,676
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吉野ケ里遺跡(佐賀県)の発掘を指揮し、「ミスター吉野ケ里」として知られる佐賀女子短大元学長・高島忠平さんの考古学人生をまとめた。 「吉野ケ里遺跡の広大な環壕(かんごう)集落と、巨大な墳丘墓との出会いに、僕は身の震えを禁じ得なかった」。佐賀県教委にいた1989年、吉野ケ里遺跡が弥生時代最大の環壕集落であることが判明した時の感動を、高島さんはこう語る。 本書は、「邪馬台国」騒動▽筑豊の穴掘り少年▽考古学者立志の記▽出会い多き、奈良▽佐賀の宝を生かす-の5章からなる。故郷の福岡県飯塚市や、就職した奈良国立文化財研究所などで考古学史を塗り替える発見に出合った青春時代、3カ月で100万人の見学者が押し寄せた〝吉野ケ里フィーバー〟、文化財の活用に対する持論、邪馬台国九州説派の論客としての活躍など、多彩なドラマが盛り込まれている。 南陽子 著 292ページ/四六判 ISBN978-4-8167-0766-7 C0023 2008年10月7日発行
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日本画家 岩澤重夫聞き書き 天響水心
¥1,781
SOLD OUT
本書は、大分県日田市で生まれ、京都画壇で活躍した日本画家岩澤重夫さんの生涯をつづった本紙連載に加筆修正したものです。 岩澤さんは、ひたむきに自然と向き合い、瑞々しい筆致で日本の心を描き、「翠の風景画家」と呼ばれました。京都市立美術専門学校(現京都市立芸術大学)在学中に日展に初入選し、芸術院会員、日展常務理事などを歴任。2009年には文化功労者に選ばれましたが、同年11月に永眠されました。 画家になることを反対した父との確執、苦学した画学生時代、「日本画壇のピカソ」と称された師匠堂本印象氏との出会い、日展とともに歩んだ50年、金閣寺客殿の障壁画制作などについて語っています。 巻頭のカラーグラビアでは、絵描き人生のターニングポイントとなった代表作を一挙紹介。ダイナミックな構図と繊細なタッチを併せ持つ岩澤作品の変遷をお楽しみいただけます。 宇野和夫 著 199ページ/A5判/上製 ISBN978-4-8167-0821-3 C0023 2010年9月7日発行
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谷口稜曄 聞き書き 原爆を背負って
¥1,650
SOLD OUT
西日本新聞の連載を単行本化。1945年8月9日、16歳の時、郵便配達中に被爆。死ぬまで消えない傷と痛みに耐え、核兵器廃絶と被爆者援護を求めてきた谷口稜曄さん(長崎原爆被災者協議会会長)が語る闘いの歴史。 久知邦 著 256ページ/四六判/本体1,500円+税 ISBN978-4-8167-0888-6 C0036 2014年8月9日発行
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グローカル知事平松守彦 その発想と実践
¥1,572
SOLD OUT
1979年から6期24年の長きにわたり大分県知事を務めた平松守彦氏。インタビューをもとにその半生をつづる。「一村一品運動」を実践し「グローバルに考え、ローカルに行動せよ」と提唱し続けた氏の、次代へのメッセージ。 蒲原由和 著 四六判/上製 ISBN4-8167-0602-X C0023
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織田廣喜聞書 絵筆とリラと
¥2,200
SOLD OUT
尽くす愛、老いの愛…。 二科会とともに歩みつづけた、福岡県出身の洋画家・織田広喜。絵画への情熱と、寝たきりの生活を送っていた妻リラさんとの愛の軌跡。夫婦の生きるかたち、生きる喜びを綴ります。
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遺言・楢崎弥之助
¥1,362
SOLD OUT
2004年7月から10月まで本紙に連載された元衆議院議員、楢崎弥之助氏の聞き書き「“爆弾男”命ひとすじ」を単行本化しました。 楢崎さんは1960年の衆院選で社会党から出馬し、初当選。リクルート事件では、同社によるもみ消し工作を告発するなど、爆弾質問の数々に「国会の爆弾男」と呼ばれました。「解放の父」松本治一郎氏を師と仰ぎ、反権力、反戦平和の姿勢を貫きました。本書では、爆弾質問をめぐる裏話や高校時代に結ばれた安代夫人とのドラマチックな恋愛、歌謡曲「くちなしの花」にまつわる同級生の悲劇など、興味深い話を詳しく紹介します。 岩尾清治 著 252ページ/四六判/並製 ISBN978-4-8167-0632-1 C0023 2005年3月9日発行
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竹熊宜孝聞書「いのち一番」
¥1,362
SOLD OUT
「医は農に、農は自然に学べ」をモットーに地域医療の取り組む竹熊氏の半生をつづる。作家の故有吉佐和子氏など、幅広い交遊録も紹介。 安部周二 著 195ページ/四六判/並製 ISBN978-4-8167-0499-X C0023
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四島司聞書 殻を破れ
¥1,885
SOLD OUT
銀行経営に34年間携わった元福岡シティ銀行頭取、四島司氏の聞き書き。2006年11月から4カ月間、西日本新聞朝刊に掲載された「興産一万人」を一部修正、単行本にした。 父が興した福岡無尽を引き継いだ四島氏は、預金量二兆円を超す福岡シティ銀行に成長させたが、バブル崩壊後、同行は再編の波に巻き込まれ、2004年10月、西日本銀行と合併して西日本シティ銀行が誕生した。 福岡相互銀行からの普通銀行転換、規制の厳しい旧大蔵省との闘い、地銀再編と合併、バブル崩壊後の壮絶な不良債権処理など、今だから明かせる舞台裏やエピソードがふんだんに盛り込まれている。波瀾(はらん)万丈の人生は、激動の渦中にある九州経済の「鏡」そのもの。四島氏は言う。「官僚的な経営者が増えていないか。経営者よ、殻を破れ」。未来の経営者たちに送るメッセージでもある。 吉塚哲 著 230ページ/A5判 ISBN978-4-8167-0745-2 C0034 2008年2月23日発行